人事給与担当が語る「給与と評価の関係性」当社は評価を明瞭にメンバーに共有することを大切にしています。

 

突然ですが、お給与ってとても大切なものですよね。でもなぜその額の給与となるのか、何がどう評価されてその給与になるのか、決定事後だけの評価報告だけでは、伝わらない納得できない、そんな事が結構あると思っています。

労務給与担当として一番近くでメンバーの給与計算に関わる人事給与担当Sが、給与と評価の関係についてちょっと真面目に語ってもらいました。

 


 

給与の根拠は「求める役割」。「求める役割」の根拠は「実態」。

 

まず、前提として、「給与」と会社が「求める役割」は釣り合っていることが重要だと考えています。

例えば月給30万円の人と月給60万円の人が居て、2人とも同じ仕事を同じ精度で任されているのは、客観的に考えておかしな話だということは万人にご理解頂けるかと思います。

よって、60万円もらっている人は30万円もらっている人より難易度の高い仕事を任せられることになります。またその逆も然りで、給与が高いのにそれほど難易度の高くない仕事をしている、といった状態も健全な状態ではないわけです。

 

「求める役割」とは?

 

当社では求める役割をコンピテンシーとして明文化しています。
例えば「フレッシュ」と呼ばれる主に新卒の方が属するグレードのコンピテンシーは以下の通りです

 

理念浸透行動
会社の理念に共感しており、理念に基づいた言動を行う。
その仕事が理念則っているかを判断し、理念行動を促す。
理念の実現に向けて、どんなときも理念に沿った言動をとる。

・情報収集
意思決定の場面で、必要な情報を他方面から入手する。
いろいろな人の意見を聞き、多くの情報ソースからの情報をまとめ、客観的に事実を捉える。


・チームワーク

チームメンバーと協調し、他社への協力を惜しまない。
チームの方針に沿った行動を行い、また自分が得た情報を適切にチームに提供する。


・共感力

他者の気持ちを推し量り、気にかけ、尊重する。
相談を持ちかけられたら親身に相談に乗る。
人の意見を聞き逃さず、違う立場や意見を持つ人を受容する。


・異文化コミュニケーション

文化や価値観の違う人と対話し、理解し。共感する、また自信の価値観や文化についての理解を得る。


・伝達力

自分が伝えたいことを、要点をまとめて、わかりやすく伝える。
口頭でも文書でも、相手を混乱させずに、しっかりと簡潔に伝える。


・カスタマー

顧客の求めるものを理解し、常に顧客満足を得られるものを提供しようとする。
フォローを適切に行い、満足度を向上させる。


・成長行動・学習行動

キャリア上の目標を持ち、そこに向かって自らの能力を伸ばそうとする。
好奇心を持って能動的に学ぶ。
継続的な勉強を怠らない。
他者からのアドバイスを常に求める。


・柔軟な対応

順応できる。
アイデアが出されると前向きな態度をとる。
相手のニーズや環境の変化に対して前向きに対処する。
臨機応変に立ち回る。


・誠実な対応

誠実であり、信頼出来る。模範的な行動をとる。
自己を客観し、過大評価も過少評価もしない。
他者からの評価を素直に受け入れる。


・ルール遵守

ルール、約束、期限を守る。
決まりごとを認識し、決められたことを着実に行い、他者にもそれを求める。
途中で投げない。


・マナー意識

初対面の相手にも交換を得られる外見、立ち振る舞い、マナーを身につけている。


・タフさ

仕事を続けるエネルギーがある。熱心に長時間持続的に働く。
ハードワークを厭わず、進んで仕事を引き受ける。
厳しい状況でもへこたれない。

 

 

「実態」とは?

 

実態というのは前期の実績であったり、他社での経験値などの客観的事実を指しますが、その「実態」をベースに給与を決定する際には、

まず

  • 「求める役割」をセット
  • その役割に仕事内容をセット
  • その仕事内容に給与をセット


という原理原則が働いています。

じゃあ昇格するときはどう考えてんの?という話


昇格要件は次のグレードの要件を一定程度満たした段階で次のグレードへの道が見えてきます。

どうしてこういう考え方になるかというと、当社は「期待値」での評価を行わないからです。


あくまで客観的事実を踏まえて評価を行うため評価する側も、評価される側も次の役割が掴めている状態で昇格を行う、ということです。


もちろん、評価を行う際は入社年次や上司の好き嫌いといった概念は排除されます。また、昇格があるということはその逆の降格もあり得ます。

これはさっきお話しした給与30万円の人と給与60万円の人の例えの通りですが、「会社が求める役割」に応えられていない場合は降格してしまうことも考えられます。


ただ、当社は単に成果が出たか出なかったか、というベクトルでの評価は行いません。

評価軸について次の項目でご説明します。

 

 

まず、一番評価が高いのは、①経営理念に則った上で行動し、成果を出した場合
これが一番評価が高くなります。


次に、②経営理念に則った上で成果が出なかった場合

このときは「何をやったか」というプロセスの部分にフォーカスすることとして、二番目に高い評価を得ることになります。


③、④については見て頂いた通りです。


ポイントは成果が出たか出なかったかではなく、
経営理念に則った行動をとっているか、というマインドセットの部分に重きを置いている、

即ち評価にも中長期的視点が入っている、ということです。


このことから、当社が「何をしても良いから売り上げ取ってこい!」

という会社ではなく、『人を育てることにもスポットを当てている会社』であるということがご理解いただけると思います。


ここまで給与と評価に関してお話してきましたが、私たちが実現したいことは『頑張っている人が当たり前に評価される組織、会社であり続けたい』ということです。


また、当社のミッションである『ECで人々を豊かに、幸せにする』ためにはまず私たちが幸せでありたいと思っています。