SEMマスター【アナグラム株式会社 代表取締役 阿部圭司さん】にインタビュー

気になるあの人に突撃インタビュー vol.4

シー・コネクト 広報担当が
【今気になるあの人に突撃インタビューに行く企画、第4弾 】

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日本有数のリスティング広告コンサルティングカンパニーアナグラム株式会社

代表取締役阿部圭司さんにインタビューしてきました。

◆◆◆

リスティング広告、「これ、俺の方ができるぞ」???

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(シー・コネクト)早速ですが質問です。世間では、リスティング広告はすごく難しいといわれていますよね。今やリスティング広告の第1人者とも言われる阿部さんですが、難しいリスティング広告を仕事にしようと思ったのはもともとどうしてだったんですか?

(阿部さん)そうですね、もともと、これを仕事にしよう!っていうのはなくて、たまたまそこが空いてた、っていう感じなんですよね。前は僕、制作だとか、ネットショップなんかのコンサルティングを行う会社に勤めていて、ディレクションから解析、SEO周りなんかを全体的に見る仕事を担当していたんです。リスティング広告の方は代理店に任せてやっていたんですけど、当時代理店とのやりとりを担当していたメンバーがちょうど会社をやめてしまって、僕が引き継ぐことになったんです。それで後任として、代理店の方と打ち合わせをしているときに、なんだか相手が嘘をついているんじゃないかなあ、っていう印象を受けたんですね。でも専門用語が多すぎて、なにが嘘なのかがわからなかったんですよね。嘘をついてるのはわかるんだけど、わからないからつつけない。それでそのあと、Amazonで検索してリスティング広告の本を全部買って、次の打ち合わせのときにはちゃんとつつけるようにしよう、と思って勉強したんですね。

なるほど・・・!

それで本を読んだら、「どうやらこれ俺の方ができるぞ」と思って。(笑)

え!それはすごいですね!

まあ、「俺の方ができる」っていうのは、この段階ではまだ仮説なんですけど。それで社長に、この仮説を検証させてほしい、って頼んで(笑)そしたら社長も全然いいよ~みたいな感じで。費用が安くなるんだったらその方がいい、って言ってくれたんですよね。とは言っても、全部一気にやるのはリスクがあるので、まずは1~2社実際に運用してみようってことになったんです。それでやってみたら、全アカウント3倍以上になったんですね。

本当に、「俺の方ができちゃった」わけですね。

それならもう全部自社でやろうっていうので、僕がリスティング広告をやることになったんですけど、これまでやっていたほかの業務もあるので、8時間労働、プラスそれ以外の時間でリスティング広告をやらなきゃならなくなってしまって。どんどん忙しくなっていっちゃうので、社長にリスティング広告の部署を作ってもらえるように頼んだんです。でもそれはだめって言われちゃったんですよね(笑)。その時点で既にリスティング広告自体が大分面白くなってきていた時だったので、僕自身はリスティング広告を専門でやりたいって意識が強かったんですよ。そんな会社当時は皆無だったっていうのもあるんですけど。それで実際に自分でやれる体制をつくっていったという感じです。

なんだかおもしろいですね。
それにしても、やっぱりリスティング広告って、本当は難しいはずじゃないですか。でも、阿部さんが「できちゃった」理由ってなんだったんでしょうか??

そうですね、僕は代理店出身とかじゃないので、業界の通念がわからなかったんです。でも、それがよかったのかもしれませんね。「普通だったらここまで手をかけない」ってよく言われたりしました。タイミングとか、運がよかったとかっていうのもあったと思うんですけど。あとは・・・僕は当時、自分の覚書感覚でブログを書いていたんですけど、ある日を境にコメントで文句を言われるようになったんです。「これ違うよ」とか。本当に自分の覚書のつもりだったんで、違うよって言われても・・ってくらいな感じだったんですけど、文句言われるってことは、これ見てる人がいるんだな、っていうことに気付いて。それからアウトプットするときにちゃんと調べるようになったんですよね。そういうのも良かったのかな、って今思っています。

 

リスティング広告って、なんでこんなに高いんですか!?

これは阿部さんに聞くことではないかもしれないですが、リスティング広告って、なんでこんなに高い(クリック単価の上限はgoogleが9999円、yahooが5万円)んですか??

高いっていうのは、クリック単価ですか?うーん。そうですね、これってじつは、ビジネス構造なんですよね。クリック単価は利益によってかわるんですが、利益の高い商材だとクリック単価が高くても実は普通にもとがとれたりするんです。1000万円の広告費をかけても、1億円の売上がたつのであれば安いかもしれないですし、その中で5000万円の利益が生まれるのであれば、それにかかる手数料も決して高いとはいえないですよね。これはクリック単価も同じような構造になっています。高い、安いっていうのはその人の主観でしかないともいえますよね。あとは、なんで高くなるかっていうと、その金額で出したい人がいっぱいいて、クリックする人もいっぱいいて、っていって自然と高くなっていくっていう感じですかね。市場の原理で成り立っているというか。

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なるほど。そしたら逆に、クリック単価がそんなに高くない商材もあったりするんですか??

そうですよ。モノによって全然違います。結局利益の中で広告もかけなきゃいけないので、利益が大きくないビジネスっていうのは基本的にクリック単価も低いです。

そうなんですね。金額だけで見てクリックしただけで何千円とかって、高いなあと思ってましたけど、ちゃんと全部それ相応の値段になってるんですね!勉強になりました!

 

リスティング広告の世界

ところで阿部さん、リスティング広告のおもしろいところ、たいへんなところってどんなところですか?

おもしろいのはやっぱり、成果がダイレクトに返ってくるところですね。お客さんの喜怒哀楽がもろにくるんです。お金なので。僕は自分たちの仕事はファンドみたいなものだと思っています。100万預かったら何倍にして返すか、率何%にして返すか、っていうような。そのポートフォリオを描くのが僕らの仕事だと思っています。なので、喜んでもらえたらやっぱりおもしろいですね。あとビジネス自体がふわっとしてないというか、すごく明確でわかりやすいのもいいです。その分どれだけプロセスが良くても結果をだせないと意味がないですし、お金を扱っているので納期遅れますとかそういうのもありえないので、結構シビアではありますね。それがたいへんなところです。

それは確かにたいへんそうですね。もし、結果がでなかったときはどうするんですか?

結果がでなかったとき・・・そうですね(笑)、あんまりそういうことはないかもしれないです。ただ、成果がでなそうなアカウントや、仮に乗り換えてもらってもそこまで大きく変わらないだとか、あとは僕らがやる必要のない仕事には手を出さないように意識しています。とればいい、やればいいっていうことではないので、うちは売上ノルマを社員に課したりとか、そういうことはしないようにしています。会社の利益の確保はある程度僕(社長)がやるので、社員にはお客さんに対して自分がいいと思ったことをするようにって言っています。売り上げだけを見て、お客様の広告費をたくさん使ってしまうのではなく、お客様の要望に応えたいので。

まさにお客様目線ですね。でもそういったやり方がきっといい成果に繋がっているんですよね。

いまのところは、そうですかね。

 

活躍の秘訣は陽の光で起きて本を読むこと

それでは次の質問です。阿部さんのようにwebの世界でプロとして活躍するために必要なことってなんでしょうか?習慣にされていること、心がけていることなどあれば教えてください。

そうですね(笑)、web上の情報、それ以外の情報もそうですが、常にインプットとアウトプットをするように心がけています。例えばスタートアップのお客様がいたら、その競合だったり、ファイナンス関係の情報も取り入れるようにしたりしていますね。どのビジネスでもそうなんですが、とくにスタートアップなんかではリスティング広告が非常に重要な役割を担います。目に見える数字がすぐ返ってくるので。詳しく話すと長くなってしまうので割愛しますが、経験上、お客さんがどういう道を通るかっていうのももうある程度わかるので、お客さんの状況に合わせてなにが必要かきちんと応えられるように、空気が読める存在になりたいと思っています。そのために、自分の業界だけでなく、インプットとアウトプットをしながら、全体を理解できるようにしているつもりです。

具体的に習慣にしていることっていうと、本を読むことと、早起きすることですかね。今は夏なんで4時起きとかです。

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え!4時ですか?それだとすごく早く寝ないと起きれないですよね?

寝るのは11時くらいです。カーテンを開けて寝てるので、太陽の光とともに起きるって感じです。だから冬は5時くらいかな。目覚ましで起きると不快になって起きることになるので、陽をあびて目覚めた方がいいっていうのをお医者さんの書いた本で読んだので、それを真に受けて5年以上実践してますね。

 

最近気になっていることと、これからのこと

次に、最近なにか気になっていることや、興味のあることがあれば教えてください。

仕事関係だと組織論ですかね。今うちの会社が直面してる課題だからなんですけど。リスティング業界って寿命2~3年っていわれているんです。なぜかわかりますか?これ、今までのやり方だと「つまらない」から、だと僕は思ってるんです。従来のリスティング広告って分業されていて、結果も見えないし、お客さんとの関わりも薄いし、数だけ与えられるのでどれもしっかり管理しきれない。それでいやになってやめてしまう人が多くて、うちの業界は経験者が本当に少ないんです。なので採用とかもすごく大変ですね。最近はご縁があってGREENさんとかも利用させていただいてるんですけど・・。うちではリスティング広告は分業ではなくて、一気通貫でやれるようにしたいと思っています。でも、それだけだとフリーランスみたいになってしまうので、小チーム制をとってやっていたりとか、いろいろ工夫しています。なので、それに必要な組織論を今は勉強していますね。

そうなんですね。これからのアナグラム、ますます楽しみですね。
では、最後に、今後計画されていることや、目標などがあればお伺いできる範囲で教えてください。

目標自体は、言えることは少ないんですけど(笑)、リスティング広告でやれるところまでやりたいっていうのと、やっぱり組織をちゃんとしたいっていうところですかね。経験者の人って結構「リスティング広告あんまり好きじゃない」って言うんですよ。でもそれはこれまでのアプローチの中でのリスティング広告の話であって、うちの場合はこれまでの会社とは異なる形で取り組んでいるので、実際にはかなり面白いことになってきているのを実感してます。だからリスティング広告は「楽しい」って人を増やしたいなって思っています。需要もどんどん増えていますし。毎月いい成果がでるわけじゃないけど、そういうときにお客さんとどういう風にコミュニケーションがとれるかなんかも重要ですしね。なので、そういうところも含めて皆が楽しんでリスティング広告ができる会社をつくっていきたいです。

なるほど・・・!阿部さん、今日は貴重なお話聞かせていただきましてありがとうございました。 __ 1

※Conectのポーズを一緒にやってもらいました。
(右はシー・コネクトリスティング担当の須川さんです。)

 

【おまけ】阿部さんおすすめのお店

小割烹 おはし ゑびすりびんぐ(京都おばんざい)

恵比寿の駅からすこし離れたところにあるそう。
時間制限もなくそんなに高くもなく、個室(ガラス張り!)があるので仲間でワルイ話をするときには最適!?

予算:4000円~

 


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